静脈学
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症例報告
血栓溶解療法後,肋骨切除術を施行した鎖骨下静脈血栓症の1例
永田 英俊神尾 健士郎近藤 ゆか服部 良信堀口 明彦
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2020 年 31 巻 3 号 p. 101-105

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抄録

原発性鎖骨下静脈血栓症は,稀な疾患で鎖骨–第1肋骨部で静脈壁に生じた狭窄の関与が多いと考えられている.発症早期例に対する経カテーテル的血栓溶解療法(CDT)の溶解成績は良好といわれるが,中枢の器質的狭窄のためしばしば再発することがある.今回,鎖骨下静脈血栓症に対しCDTを行い血栓は溶解したが,再発したため,狭窄に対し手術行った1例を経験した.症例:46歳,女性.ランニング中に出現した左上肢腫張と緊満感で受診し造影CT,左上肢静脈造影で原発性鎖骨下静脈血栓症と診断した.CDTを行い血栓は消失したが,中枢側に狭窄が判明した.ワーファリン(WF)を服用し退院したが,服用中止後に再発した.再度CDTを施行し,その6カ月後に手術を行った.手術は鎖骨下切開法で鎖骨下静脈に到達し第1肋骨切除とパッチ形成を施行した.術後6カ月間抗凝固療法(WF)を行い中止したが,静脈うっ滞症状は消失し血栓症の再発もなく治療経過は良好である.

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