日本写真学会誌
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特集:フレキシブル・プリンテッドエレクトロニクスと画像形成技術との接点
ガス中蒸発法ナノ粒子インクによるインクジェット印刷 ―導電配線材料の現状と課題―
小田 正明
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2013 年 76 巻 4 号 p. 305-317

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抄録

量産規模のガス中蒸発法により,個々に独立分散している,金,銀,銅,及び,ITOのナノ粒子が製造されている.ガス中蒸発法では,生成された粒子は生成直後に有機層に被覆され,個々に独立分散した状態で有機溶剤中に分散している。ナノ粒子のサイズは10 nm以下である.このナノ粒子が分散しているインクはナノメタルインクと呼ばれ,インクジェット印刷に適した材料である.ナノメタルインクを用いたインクジェット印刷はスパッタ,ホトリゾグラフィーによる工程を代替するものと期待されている.ナノメタルインクによる薄膜の特性,インクジェットプロセスのスピード,コスト,及び,その応用分野についても取り上げる.

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© 2013 社団法人 日本写真学会
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