順天堂医学
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特集 肝胆膵疾患 ―診断と治療の最先端―
肝胆膵診断学の進歩
--MRCP (MR Cholangiopancreatography) を中心に--
崔 仁換有山 嚢須山 正文窪川 良広山中 晃一郎中野 一永
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キーワード: MRCP, 膵疾患, 胆道疾患
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2000 年 45 巻 4 号 p. 468-473

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抄録
MRCPは非侵襲的に膵胆管像を描出できる画期的な画像診断法であり, 診断的ERCPに代わる新たな検査法として有用性を発揮している. MRCPは, 閉塞部より上流の膵胆道や炎症に伴う滲出液の広がりなど, ERCPでは得られない多くの情報を提供する. そのため, 胆膵疾患に対するより深い理解と, 詳細な病態の把握にもとづく診断および治療計画を可能にし, ERCPによる合併症の減少にも貢献する. また, 外来で簡便かつ安全に施行できるため, 胆膵疾患の早期診断や経過観察にも有用性が高い. また, MRI断層像と組み合わせることにより, さらに精密な診断が可能となる. 今後, 空間分解能の向上とともにますます発展, 普及するものと考えられる.
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© 2000 順天堂医学会
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