人工知能学会全国大会論文集
Online ISSN : 2758-7347
第36回 (2022)
セッションID: 2E6-GS-3-03
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分節談話表示理論に基づいた複雑な知識グラフの構築方法
*山田 隆弘
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抄録

共有可能あるいは再利用可能な知識グラフを構築するためには、知識グラフの構築方法についての統一的な基準が必要になる。筆者は、2020年の本大会において、データベースの概念設計に使用されているEntity-Relationshipモデル(以下、ERモデル)に基づいて知識グラフ構築のための統一的な基準を作成する方法を提案した。この方法では、様々な知識グラフで共通に使用すべき概念をERモデルを用いて定義する。しかし、ERモデルでは、個々の命題を表現するための概念は定義できるが、複数の命題間に存在する関係を定義することはできない。人間の知識には命題間の関係(例えば、因果関係や順序関係)も含まれる。本発表では、命題間の関係をグラフとして表現するための統一的な基準を分節談話表示理論(Segmented Discourse Representation Theory、以下SDRT)に基づいて作成する方法を提案する。SDRTは、本来は談話(複数の関連した文の並び)の構造を分析するための理論であるが、この理論で提案されている談話構造の表現方法を利用すれば、複雑な知識をグラフとして表現することが可能になる。

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© 2022 人工知能学会
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