主催: 一般社団法人 人工知能学会
会議名: 2025年度人工知能学会全国大会(第39回)
回次: 39
開催地: 大阪国際会議場+オンライン
開催日: 2025/05/27 - 2025/05/30
高等学校でのプログラミングに多く用いられるPythonを指導する場合、教師は各生徒の入力ミスや各種の質問への対応などに非常に多くの手間を要する。また生徒毎のプログラミング経験もまちまちで授業で一斉に指導してもその理解度や疑問点は多岐に渡る。 本研究ではGPT-4oと連携したAIアシスタントを教材内に実装することで、授業の円滑な進行を目指した。初学者向けの問題などは、生成AIは完全な回答を簡単に生成できるが、本機能においては問題の内容や出題意図、生徒の書いたプログラムコードなどの文脈を与えた上で答えではなくヒントを与えるように調整し、学習の目的を損なわないように配慮した。 本機能を利用した生徒40名は、一回の授業で合計で3,629回、AIアシスタントの機能を利用した。授業後のアンケートでは89.8%の生徒が「生成AIのヒントが役立った」と回答した。またプログラミングでわからない事があった際の生成AIの利用意向も事後に増加し、生徒が生成AIの有用性を実感したことが認められた。