植物組織培養
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パーティクルガン法によるファレノプシスの形質転換
安西 弘行石井 敬子七戸 誠勝俣 和子野尻 宙平森川 弘道田中 道男
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1996 年 13 巻 3 号 p. 265-272

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抄録

パーティクルガン法によりファレノプシス (コチョウラン) の形質転換体を作出した. β-グルクロニダーゼ (gus) 遺伝子をレポーターとしたトランジエントアッセイにより35Sプロモーターを用いる事とし, また, 形質転換の選抜マーカーにはビアラホス耐性 (bar) 遺伝子を用いた. 遺伝子を導入する組織としては, プロトコーム状球体 (PLB) を用いた. 本研究で用いたPLBは, 花茎培養により得られるシュートから葉片を採取し, その培養によって形成されるラン特有の不定胚である. bar 遺伝子を有するpMSP38と gus 遺伝子を有するpW1-GUSプラスミドを金粒子にコートし, PLB切片にショットした. 各切片より新たに形成された2次PLBをビアラホスにより選抜した結果, ビアラホス耐性の形質転換体を7個体得た. この内1個体には gus 遺伝子も導入され発現していた.

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© 日本植物細胞分子生物学会
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