抄録
我が国における最大の公的実践の一つに「首都機能移転」というマクロ実践がある。これについては、戦後、様々な議論がなされてきたものの、バブル崩壊後一旦低調なものとなったが、東日本大震災以降、再び首都直下地震等、特に首都圏の災害リスクを見据えつつ、その議論が再燃してきている。政治・経済などあらゆる首都機能が東京に一極集中している状況を踏まえると、一極集中緩和、そしてそれに対し最も効果的な首都機能移転は我が国の防災実践上、最重要課題の一つであるからだ。そこで、本研究では、我が国の首都機能に関する歴史的変遷を踏まえつつ、国家強靭化や防災といった観点から我が国の首都機能のあり方を探索し、我が国を強靭なものにするための「首都機能移転・実践」という国家規模の公的実践の質的改善と活性化を支援する政策方針提言を図る。