実践政策学
Online ISSN : 2189-1125
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地域活力に資する地域発電事業に関する物語描写研究
荒川 友洋吉村 まりな宮川 愛由藤井 聡
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2015 年 1 巻 1 号 p. 65-71

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抄録
近代化に伴い、我が国の多くの産業分野において、伝統的な近江商人の「三方よし」の精神が失われ、“過剰な営利精神”に基づく“ビジネス”が横行している。その結果、人材や資本は都市に過剰なまでに集中し、伝統的な地域産業は衰退しつつある。地方都市は「地域」そのものの「消滅」という危機に瀕している。これは、「国民国家」の危機であり、「国力」の衰退をも意味している。それらを防ぐためには“地域産業の復活”による地域活性化が必要であるが、伝統的な地域産業の復活は容易ではない。本稿では、こうした地方都市の消滅という危機を乗り越えるための一方途として、伝統的な地域産業の復活に代わる「新たな地域産業」として、今まさに実践されている熊本県阿蘇郡小国町湧蓋地区における「地熱発電事業」に着目し、発電事業に携わる関係者へのヒアリング調査に基づき物語描写を行った。そして、その解釈を通して、その地域において地域活力復活の兆しが見え始めた要因、すなわち、国力増進に向けた地域活力復活を企図する際に理解することが不可欠である要素を心理学、社会学、経済学、哲学の観点から解釈した。
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© 2015 実践政策学エディトリアルボード
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