50 巻 (2003) p. 906-910
本研究では, ケーソン式防波堤の滑動破壊を対象として, 信頼性設計法の制御対象の違いによる信頼度の相関性を明らかにした. 検討対象として全国の設計資料よりケーソン式混成堤35ケース, 消波ブロック被覆堤37ケースの計72ケースを採用し, 力の釣合いに基づく破壊確率と変形量に基づく破壊確率を比較した. 変形量に基づく破壊確率は, 30cm以上の変形が生じる確率とした. 2種類の破壊確率の相関の程度は低く, その原因は波高の設定方法の違いと波力作用時間の考慮の有無にあることがわかった. さらに, 変形量の許容値を緩和することによる経済的な設計法の構築において, 力の釣合いに基づく信頼性設計法による対応の可能性を示した.