51 巻 (2004) p. 476-480
本研究は, 石川海岸の人工リーフ建設に伴う汀線位置の経時変化を来襲波と関連づけて考究した. さらに, 深浅測量データに基づいて石川海岸の漂砂動向を検討した. 人工リーフ設置に伴う汀線位置は, 建設直後の夏期では建設前と比較して約10m前進したが, 冬季では後退に転じた. この汀線位置の変動には, 季節変化に伴う石川海岸への来襲波が関係していた. また, 深浅測量による離岸堤周辺の地形は, 離岸堤の北東と南西で非対称であり, 南西側は離岸堤中央へ大きく突出する等深線となっており, 追加侵食されていた. これに, 入射波の卓越する波向が北西と北北西であることを併せて考慮すると, 石川海岸の沿岸漂砂は南西方向に卓越すると考えられる.