大阪湾東部下層の貧酸素化状況を30年間にわたって調べた.長期的には溶存酸素濃度は上昇しており, 貧酸素水塊は解消方向にある. 酸素濃度の変動には淡水流入量との対応がみられる. 淡水流入量が増加するとエスチュアリー循環流が強くなり, 湾西部から東部下層に供給される酸素量が増加し, 下層の酸素濃度が上昇すると考えられる.最近10年間では, 1990年代後半に酸素濃度が最も高くなり, その後低下する変化が大阪湾全域でみられ, この変動は降水量の変動と対応していた. また, 防波堤で囲まれた港内の酸素濃度は, 港外の酸素濃度と連動して変動していた. 貧酸素化特性によって大阪湾を5つの海域に区分した.