2006 年 53 巻 p. 791-795
エプロン上への打上津波がコンテナに作用した場合の波変形や作用津波力に及ぼすコンテナの設置位置の効果について, 水理実験を行って考究した. そして, コンテナ前面への打上高や作用津波力が設置位置に大きく依存すること, またそれは越波の有無にも依存することを明らかにした. また, 漂流したコンテナによる衝突力は, 被衝突物の剛性によってその特性が変化し, 剛性が低いときには衝突作用時間は長くなり, 衝突力に及ぼす背後水の付加質量の影響は大きいが, 剛性が高くなると衝突力はコンテナ質量に依存することを明らかにした. さらに, 津波来襲時のコンテナ漂流による被害の軽減策としての岸壁に設けた止水壁の効果についても実験を行い, 止水壁の有効性を示した.