建設マネジメント研究論文集
Online ISSN : 1884-8311
ISSN-L : 1884-8311
海外BOTプロジェクトにおけるリスク分担と利潤構造
織田澤 利守Kar Keong CHIN小林 潔司
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2002 年 9 巻 p. 141-150

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抄録

本研究は, BOT方式を採用する海外建設プロジェクトにおけるリスク分担, 利潤帰属構造を評価するための方法論を提案する. 一般に, 海外BOTプロジェクトの生み出す毎期の収益 (キャッシュフロー) には多大なリスクが介在する. 事業遂行主体であるプロジェクト企業と現地政府の問で締結される債務返済契約や債務保証契約は, 両者の間のリスク分担方式を規定し, 結果的にプロジェクト企業に帰属する利潤に多大な影響を及ぼす. このような利潤帰属構造を分析するためには, プロジェクト企業が負担するプロジェクトリスクの市場価値を考慮した上で, プロジェクト価値, 帰属利潤を評価する必要がある. そこで, 本研究ではファイナンス工学手法を用いて, 異なる契約構造をもつ事業スキーム間における利潤帰属, リスク分担構造を比較検討するための統一的な評価スキームを提供する. さらに, 具体的にA国においてプロジェクトファイナンス方式を用いて実施された交通施設整備プロジェクトをとりあげ, 当該プロジェクトの価値, およびプロジェクト企業に帰属する利潤の現在価値を求めた.

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© 社団法人 土木学会
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