近年, CO2削減方策の1つとして都市コンパクト化が注目されており, 様々な行政主体でその推進が表明されている. しかし, 現実の都市の状況や整備計画に基づいて集約型都市構造シナリオを検討した場合のCO2削減効果について, 数値として明らかにする研究は十分になされていない. 実際に事業を進める地方自治体としても, CO2削減率の面からこの都市コンパクト化の導入効果について簡便に確認できる必要がある.そこで本研究では, 実際の都市を対象に都市コンパクト化シナリオを構築し, 汎用モデルを用いて自動車CO2排出量削減効果を明らかにすることを目的とする. SLIM CITYモデルを応用・改良して亀岡市を対象にシナリオ分析を行った結果, コリドール型都市構造により大きな削減効果があることが示された.