環境システム研究論文集
Online ISSN : 1884-8125
Print ISSN : 1345-9597
ISSN-L : 1345-9597
バイオ燃料利用促進によるトウモロコシとサトウキビの国際取引と環境影響評価
エコロジカルフットプリントを指標として
豊田 知世金子 慎治
著者情報
ジャーナル フリー

2008 年 36 巻 p. 245-254

詳細
抄録

本研究の目的は, 2030年にエタノール導入の動きが各国で進んだ場合に, 食料との競合が起きない形でエタノールが十分供給できるかどうかについて検証することである. さらにエコロジカルフットプリント (EF) が最小となるような農業作物取引のあり方は, どのような構造であるかを明らかにする. 分析結果から, 2030年の世界の食用・飼料用トウモロコシとサトウキビの供給量を満たした後も, 1.6億トンのトウモロコシと5.2億トンのサトウキビが供給可能であり, この余剰分をすべてバイオエタノールに転換した場合に, 1, 096.3億リットルのバイオエタノールが供給可能であることが明らかとなった.

著者関連情報
© 社団法人 土木学会
前の記事 次の記事
feedback
Top