2008 年 36 巻 p. 275-280
木材の用途の一つである紙について, 水平リサイクルとカスケードリサィクルの効果を, CO2排出量を評価対象として検討を行った. 古紙の水平リサイクルには再生紙としての利用, カスケードリサイクルには発電をシナリオとして想定した。このとき, 木材のバイオマス発電もシステム境界内に含めることにより, バイオマス燃焼時のCO2排出のカウント方法の違いに影響されることなく, 両リサイクル手法間の相対的な比較を行うことができる. CO2排出量の評価結果の大小は, 木材がライフサイクルにおいてどのような製品 (機能) をどれだけ提供するかに依存して変化することが示された.