抄録
近年、欧米諸国を中心に医薬品による水質汚染問題への関心が高まっている。本研究では医薬品による下水の汚染実態の把握と高度処理システムにおける動態の把握を目的として、65物質の医薬品を対象物質として選定し、高度処理を行っている処理場において実態調査を行った。その結果、65物質の内29物質が流入水中からng/Lオーダーで検出され、国内外でこれまで検出報告の無い物質も数物質検出された。高度生物処理過程での挙動としては物質ごとに異なる除去特性をもつことが確認された。さらに物理化学処理に関して凝集、砂ろ過、UVを用いた処理方法は医薬品の除去にはあまり有効ではないが、オゾンによる処理では多くの物質の除去に有効であることが認められた。