日本古生物学會報告・紀事
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130. 鹿兒島縣産化石孤生珊瑚2種
江口 元起
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1941 年 1941 巻 21 号 p. 66-68

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抄録

鹿兒島市外吉田村附近の含植物化石凝灰岩層の調査中, 遠藤誠道博士は多敷の海棲生物化石を採集された。其の中にDeltocyatllus orientalis DUNCAN及びHeteropsammia cf. ovalis SEMPERの2種の遊離孤生珊瑚がある。前者は吉田村鵜木より, 後者は吉田村桑の丸よりの材料で, 何れも小形で砂底又は泥質海底に遊離して生活する種である。H.Cf.ovalisは磨滅して正確な鑑定は困難であるがD. orientalisは青森縣沖より蘭印地方, 印度洋, 大西洋にまで分布する興味ある種で化石としても鮮新統以後の各地に知られる。附近では大島郡喜界島の琉球石灰岩の異相とされる石灰質砂層中に最も多産する。新産地として, 分布が興味を索くので現在の各地の水深を特に記した。
孤生珊瑚の様に密集して石灰岩を形成する代りに分布が廣いから今後各地の海成層中に知られるものと信ずるひ又地層の對比には案外價値あるものがある。

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