日本古生物学會報告・紀事
Online ISSN : 2186-0955
Print ISSN : 0031-0204
ISSN-L : 0031-0204
156. 日本産Conularidaの研究
杉山 敏郎
著者情報
ジャーナル フリー

1942 年 1942 巻 25 号 p. 185-194_1

詳細
抄録

本邦からNeoconularia rectangularis (HAYASAKA), Conularia (Conularia) tyôanziensis SUGIYAMA, Conularia (Conularia) siitai SUGIYAMA, SP. nov., Conulariopsis quadrata SUGIYAMAの3屬4種のConularidaが産する。Neoconularia及びConulariopsisは本邦に限らるゝ屬で, 後者は1938年に, 前者は新に筆者が創設したのである。殊にCbnulariopsisは從來知られたる科に入れることが出來ない特性を供へてゐるので, 此の屬を基として鼓に新科名Conulariopsisdaeを創設することにした。從つて今日まで知られたるConularidaは合計4科12屬及び亞屬に區分することが出來る。Conularidaは既に寒武利亞に現はれ, 下部古生代に著しく榮え, 上部古生代に至るに從ひ漸次衰退した。中生代には甚しく衰へ, 僅に2屬若干種が報告せられたのみである。本邦産種は上掲の3屬4種であるが, 第1及び第3種は上部二疊紀, 第2種は下部石炭紀, 第4種は下部三疊紀より夫々知られたのであるが, 何れも南部北上山地に其の分布が限られてゐる。

著者関連情報
© 日本古生物学会
前の記事 次の記事
feedback
Top