日本古生物学會報告・紀事 新編
Online ISSN : 2186-0963
Print ISSN : 0031-0204
ISSN-L : 0031-0204
越中, 岩見に於ける Aturin の産出とその日本中新世古海流掌上に於ける意義
小林 貞一正谷 清
著者情報
ジャーナル フリー

1955 年 1955 巻 17 号 p. 1-4_1

詳細
抄録

一嘗つて正谷が富山県上新川郡大沢野町葛原土川で発見した Aturin は小林によると A. minoensis でその産地を見ると之は相当の深さの寒海堆積物の間へ海底地辻りで狭まれたらしい浅い暖海性礫滑レンズから採集されたもので同産地に2個のNautilus の破片も出た点から見て, 之等の死浮游性の殼は原対島海流によつて台湾・琉球方面から漂流して来たものと考へられる。島根県浜田の唐鐘層中に発見されたAturia sp indet. もこの考察を支持する一新事実である。

著者関連情報
© 日本古生物学会
次の記事
feedback
Top