関東甲信越ブロック理学療法士学会
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第29回関東甲信越ブロック理学療法士学会
セッションID: 28
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口述発表4(内部障害系)
下腿への圧迫刺激の違いが立ち幅跳びの距離に与える影響
*堀内 俊樹有泉 奈緒美北村 美咲渡邉 舞子梅田 真太郎渡邉 浩文
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抄録

【目的】筋腹への圧迫は、皮膚の感覚受容器の刺激を介し運動皮質を刺激することにより、筋収縮の増大を強化することが言われている。そこで圧迫刺激の種類と筋収縮の増大する程度の関係を立ち幅跳び距離を指標として数値化することを目的とした。
【対象】対象は下肢関節に整形外科的既往や現在痛みのない健常成人20名(男性6名、女性14名)とした。すべての対象者に研究内容と倫理的配慮について口頭にて説明し研究参加の同意を得た。
【方法】測定条件は、立ち幅跳び動作時にテーピングで圧迫しない状態(以下、圧迫無し)と圧迫した状態を設定した。圧迫した状態は、臨床において利用の多い5cm幅の2種のテーピングを用いて、圧迫刺激の違いを設定した(ホワイトテーピング:以下、ホワイト圧迫、キネシオテーピング:以下、キネシオ圧迫)。圧迫部位は下腿最大膨隆部として、最大周径を基準にテーピングにより周径が0(cm)、-1(cm)、-1.5(cm)、-2(cm)となるように圧迫した。立ち幅跳びの測定は、開始立位の足底最前点から着地時の踵部までの跳躍距離を3回計測した。分析は、対応のあるt検定を用い有意水準は危険率5%未満とした。圧迫方法は無作為に行い、測定条件間は休憩を挟み行った。
【結果】圧迫無しの跳躍距離は平均121.1±17.0(cm)であった。キネシオ圧迫0(cm)、-1(cm)、-1.5(cm) 、-2(cm)における各々の平均跳躍距離は135.5±21.4(cm)、133.9±22.3(cm)、130.9±21.1(cm)、126.7±21.0(cm)であった。圧迫無しとキネシオ圧迫間では全ての状態に有意差を認めた。ホワイト圧迫は、0(cm)、-1(cm)、-1.5(cm) 、-2(cm)における各々の平均跳躍距離は129.8±20.0(cm)、125.1±19.7(cm)、128.0±20.2(cm)、124.0±21.6(cm)、であった。圧迫無しとの間には有意差は認めなかった。
【考察】圧迫により跳躍距離の増加を認めたことから、圧迫は筋収縮の増大と影響すると考えられる。テーピングの種類の影響として、キネシオテープでの圧迫が影響していた。要因として、伸縮性の違いがキネシオテープの方で、リンパ液・血液の循環を促進させ、筋肉の円滑の動きをサポートしたためと考えられる。今後の課題として、圧迫が筋出力に影響する程度の定量化やテーピングでの圧迫を徒手により代替できるよう、その方法について検討を加えていきたい。

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© 2010 日本理学療法士協会関東甲信越ブロック協議会
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