関東甲信越ブロック理学療法士学会
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第42回関東甲信越ブロック理学療法士学会
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一般演題
急性期重度片麻痺患者に対する長下肢装具歩行訓練と歩行神経筋電気装置併用した一症例
小林 宏至
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p. P-068-

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抄録
【目的】 2020年度診療報酬改定により「運動量増加機器加算」が新設と なった. 2022年度より当院でも歩行神経筋電気装置であるNMF1(伊藤超短波株式会社)を導入した.急性期での重度片麻痺患者 に対する症例報告例が少ない.今回,重度片麻痺患者に対して長下 肢装具歩行訓練(KAFO歩行訓練)とNM-F1を併用(KAFO歩行 訓練+NM-F1)した症例を経験した為,症例報告を行う. 【方法】 70歳台男性,構音障害,左片麻痺,感覚障害が生じ右視床出血, 脳室内穿破の診断にて当院入院.2病日目よりリハビリ介入開始. 初期評価は意識清明,軽度構音障害,Brunnstrom Recovery Stage(BRS)左上肢Ⅲ・手指Ⅳ・下肢Ⅱ,表在・深部感覚ともに左 上下肢脱失,Trunk Control test(TCT)0点,基本動作全介助, FIM40点(M13点・C27点)である. 【結果】 8病日目にKAFO歩行訓練開始.15病日目よりKAFO歩行訓練 +NM-F1を実施.NM-F1は足関節背屈・外反するように粘着パッド を装着,TGスイッチを使用し,タイミングは左下肢の遊脚期~立 脚前期とした.最終評価ではBRS(左)上肢Ⅳ・手指Ⅳ・下肢Ⅲ~ Ⅳ(足関節の背屈一部あり),左上下肢表在・深部感覚重度鈍麻, TCT36点,四点杖+KAFO歩行中等度介助,FIM60点(M26点・ C34点)となり,23病日目に回復期リハビリテーション病院へ転院 となった. 【考察】 Swayneらによる脳卒中発症後の経時的な運動麻痺回復ステージ 理論があり,急性期では残存している皮質下脊髄路を刺激しその 興奮性を高めることで,麻痺の回復を促通する時期と述べている. 本症例はKAFO歩行訓練+NM-F1を行ったことでKAFO歩行訓練 単発の介入よりも神経筋再教育向上し,運動麻痺の回復に繋がった と考える. 【結論】 急性期の重度片麻痺患者に対してKAFO歩行と歩行神経筋電気刺 激装置併用は機能回復の一助となる.今回は一症例であり,今後 は症例数等を増やし更なる検証が必要である. 【倫理的配慮,説明と同意】 本報告はヘルシンキ宣言に基づき,本人に対し内容や目的について 口頭や書面で説明し,同意を得た.
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© 2023 日本理学療法士協会関東甲信越ブロック協議会
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