抄録
【はじめに,目的】
通常のリハ業務での他職種連携は医療従事者との関わりが中心と
なるが,院内設備に関する企画については経営陣や事務部門等,
普段関わらない部署との連携や交渉にあたる事となる.今回,脳
疾患病棟の食堂スペースの一部をリハビリスペースに変更する企画
があがり,療法士の役職者の立場として関わった.立案から開設
に至るまでのプロジェクトチーム活動・他部署交渉,コミュニケー
ションアプリの活用について報告する.
【実践内容,方法】
企画の遂行に当たり,プロジェクトチーム(以下PJT)を設立した.
主なメンバーは医事担当の事務スタッフ,リハ部門から主任PT・
脳疾患チームリーダー(PT),医師1名とした.PJTの連絡ツールと
して当院で採用されているマイクロソフト社製のTEAMSアプリを
使用し,旧システムの院内メールやファイルサーバーと使用感を比
較した.自身の役割として事務メンバーからの指示受け,メンバー
への業務分配,各部署との対応とした.
【倫理的配慮,説明と同意】
本報告は当院の取組みに関する内容であり,個人を特定するよう
な情報は含まれていない.
【結果】
主な実施項目はリハ室のレイアウト設計・備品の選定,プレゼン
資料作成と各部署交渉であった.交渉先(内容)は,医事(施設基
準),企画(予算),管財(物品配置),契約担当(新規購入物品),
経営部門(企画の承認),看護(スペース使用目的の変更),感染
委員会(衛生面)・安全委員(安全面),自部署(開設の理解・協
力),関連病院(リハ室の参考資料提供)など10部門と対応した.
TEAMSアプリではプレゼン資料,リハ室の図面・配置図,購入
希望物品一覧などを共有化できる形で格納し,メンバー間で適宜
修正を行った.連絡手段は同アプリのメッセージ機能で共有した.
【考察】
当院は1500名以上が働く施設で部署も細分化されている為,交
渉部署は複数に及んだ.その際,事務スタッフが他部署交渉手
順を示す役割としてメンバーにいる事で企画が円滑に遂行できた.
自身は自部署メンバー業務の采配や各部署交渉に適宜対応する事
で役割を果たせた.また,コミュニケーションアプリは旧システム
の院内メールと比べ,資料の共有・メッセージ投稿等に利便性を
感じ企画遂行・チーム活動に役立った.今後も役職者として新た
なプロジェクトにかかわる際は,今回の経験を活かしてチーム活
動に貢献したいと考えている.