2023 年 1 巻 1 号 p. 23-26
【目的】血糖コントロールの指標として血糖変動パターンは重要である。有酸素運動は血糖変動への好影響も期待できることから,有酸素運動による血糖変動への影響を明らかにしていく必要がある。今回,持続血糖測定モニタリングを用いた血糖測定を行い,朝に実施する有酸素運動が1日の血糖変動に及ぼす効果を明らかにすることを目的とした。
【方法】研究デザインは横断的観察研究とした。当院に糖尿病教育目的に入院となった患者17名を対象とした。血糖変動の評価では平均血糖変動幅を用いた。有酸素運動は自転車エルゴメータを使用した。血糖変動について有酸素運動による効果を確かめるために運動非実施日と運動実施日の平均血糖変動幅を比較した。
【結果】平均血糖変動幅は運動非実施日に比べ運動実施日で低値となり,有酸素運動により血糖変動は有意に減少した。
【結論】運動実施日の平均血糖変動幅が有意に低い結果となり,有酸素運動による効果が示唆された。