抄録
本研究では,品質特性に公差が与えられている場において,この公差を満たす公差をすでに収集されているデータから設定する方法を示す.具体的には,まず品質特性が公差を満たす確率を保証する公差を,信頼率1-αの100β%両側許容区間を応用して求める方法を示す.次に,その方法を実際のデータに適用し,公差が求められる場合と求められない場合があること,ならびに公差が与えられた幅よりも小さくなる場合があることを示す.最後に,この公差設定方法の性能評価を行う.そして,その結果を踏まえ公差が求められる.(与えられた幅よりも大きくなる)ためには,どの程度データ数の追加実験が必要になるかを求める方法について考察する.