中国核医学は1956年に端を発し,今年の2009年で53年の歴史を迎える。目覚ましい中国経済発展に伴い,核医学も大きく進歩し,核医学施設は全国に普及しつつある。とくにPETの発展は著しく,中国各地域に普及する兆しが見られる。その主な使用目的は,各種悪性腫瘍,脳神経疾患,心臓疾患の精査である。臨床のみならず,基礎研究も盛んになりつつある。PETを用いた分子イメージングは緒についたばかりであるが,浙江大学を始めとする大学研究機関は,核医学・分子イメージング分野を重点的に推進している。また,諸外国と活発に協力研究を進めている。中国のPETを含む分子イメージング分野の今後の発展,普及が大きく期待される。