RADIOISOTOPES
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原著
イメージングプレートに生じた消去不全光の紫外ー白色蛍光灯光同時照射法による消去
大内 浩子近藤 泰洋加賀 勇治阿部 美津也
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ジャーナル オープンアクセス

2010 年 59 巻 2 号 p. 81-91

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抄録

3種類のイメージングプレート,IP(BAS-TR,BAS-MS及びST-VI)に生じた消去不全光への紫外ー白色蛍光灯光同時照射法の消去効果を調べた。10MVと80kVの2種類のエネルギーのX線を,線量をそれぞれ0.987Gy~291Gy,53.5μGy~1.028Gyの間で変えてIP試料に照射し,本法を繰り返して消去を行った。すべてのIP試料で消去不全光を未照射レベルまで消去することができ,0℃で20日間放置しても有意な浮き出し光は観察されなかった。表面保護層と厚い蛍光体を持つST-VI試料では,未照射レベルまで消去するのに一番多い繰り返し回数を要した。一方,白色光のみによる従来の潜像消去法では,消去不全光を未照射レベルまで消去することはできず,このような試料では0℃で20日間放置後わずかではあるが浮き出し光が観察された。

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© 2010 by Japan Radioisotope Association
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