RADIOISOTOPES
Online ISSN : 1884-4111
Print ISSN : 0033-8303
ISSN-L : 0033-8303
中性子回折の基礎と応用(応用21)
マルチフェロイックRMnO3およびRMn2O5の磁気構造の解析
有馬 孝尚木村 宏之
著者情報
ジャーナル オープンアクセス

2010 年 59 巻 8 号 p. 519-527

詳細
抄録

中性子回折を用いて代表的マルチフェロイック物質RMnO3とRMn2O5の磁気構造の研究が行われてきた。単結晶を用いた磁気構造解析により両物質が強誘電相でサイクロイド型磁気構造を持つことが明らかにされた。更に電場下での偏極中性子回折によりサイクロイドの回転方向と自発電気分極の方向が一対一対応していることも見出された。これによりサイクロイド型磁気秩序が直接的に自発電気分極を創出していることが実験的に証明された。

著者関連情報
© 2010 by Japan Radioisotope Association
前の記事 次の記事
feedback
Top