2011 年 60 巻 12 号 p. 513-521
非物理ウェッジのprofile測定において,3次元自動制御水ファントムを使用できない理由から,主にフィルム線量分布測定法が使用されている。しかし,近年各病院においてコンピュータX線撮影(CR)化,フィルムレス化が進むことから自動現像機自体を廃棄し使用できなくなる可能性がある。そこで今回,イメージングプレート(IP)にビーム照射後,一定量の光を当てフェーディングを行い測定した非物理ウェッジの軸外線量比(OCR)と,線量測定において標準とされている電離箱線量計で測定したOCRを比較し,IP法が臨床における品質保証(QA)に使用可能か検討を行った。金属フィルタを使用することにより,電離箱線量計での測定値と近似させることができた。本法はIPの特性を考慮した上で,非物理ウェッジの簡便なQAとして使用可能であると考えられる。