2012 年 61 巻 12 号 p. 601-606
福島県内の果樹園における,ブドウ,モモ及びそれぞれが栽培されている土壌の,134Csと137Cs濃度を測定した。ビニールハウス栽培されているブドウ園では土壌と植物体中の放射性Cs濃度は極めて低かった。モモ園の樹体部位別の放射性Csを測定したところ,新梢,葉,果実,根といった部位では低かった。一方で,3年生枝では放射性Cs濃度が高く,特に樹皮で高かった。樹皮の最外層である表皮での放射性核種の存在はイメージングプレートを用いても確認可能であった。