東京電力福島第一原発事故以来,多くの人々が放射線測定の目的で線量計を購入した。しかし,各簡易型線量計がμSv/h単位で示す値は,必ずしも一致しない。このため,測定器が信頼できるのか否かが問題となった。容易に入手可能な簡易型線量計11機種について,JIS Z4333に基づいた記載があるか否かを調べた。さらに,密封及び非密封β,γ放射線源を用いた測定を行った。その結果,GM計数管でβ線測定が可能となっている機種であっても,β線の測定が不可能なものも存在した。使用方法,及び測定器添付の性能表記載の問題点を明らかにし,製造者等への提案をまとめた。