2012 年 61 巻 9 号 p. 489-496
現在,国内に供給されている99Moは,核分裂法による99Mo製品である。99Moの比放射能が高くジェネレータの調製が容易で製薬上の問題はないが,濃縮ウランをターゲットとするため国内生産の計画はない。99Mo/99mTc国産化にあたりJMTR再稼動に伴う中性子捕獲法による製造及び,加速器による製造法が検討され,国内需要の20%程度を生産する計画が進んでいる。これらの方法では比放射能の低い99Moからミルキングした99mTcを短時間で濃縮・精製し,安定した製薬化を行うことが課題である。