RADIOISOTOPES
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速報
福島第一原子力発電所事故に起因した土壌及び野菜の放射性核種濃度の測定―東京都及び福島県の低濃度汚染地域における事例―
大下 誠一安永 円理子高田 大輔田野井 慶太朗川越 義則白井 宏明中西 友子佐々木 治人牧野 義雄
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2013 年 62 巻 3 号 p. 149-157

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抄録

福島原発事故後に栽培された野菜と土壌の134Cs,137Cs及び40Kの放射能を測定した。放射性セシウム(134Cs+137Cs)濃度の最大値が1235Bq/kg-dry weightの土壌で栽培されたジャガイモ塊茎に7Bq/kg-wet weight以下の移行が認められた。一方,放射性セシウム濃度が651Bq/kg-dry weight以下の土壌で栽培されたキャベツとレタス可食部では,セシウムの移行は検出されなかった。どの圃場でも,40Kは鉛直方向にほぼ均一な濃度であり,137Csと134Cs濃度は土壌の表層部で高く深部で低い分布を示した。

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