RADIOISOTOPES
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応用編
16 計算機シミュレーションによる放射線生物作用の初期過程の研究
渡邊 立子 甲斐 健師服部 佑哉
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ジャーナル オープンアクセス

2017 年 66 巻 11 号 p. 525-530

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抄録

放射線による生物影響のメカニズムの解明には,モデルやシミュレーションを用いた研究は重要な役割を持つ。特に,メカニズムに関する仮定や生体の異なるレベルで得られた実験データの間の関係を評価するためにはシミュレーションは有効な手段である。本稿では,DNAと細胞への放射線影響のシミュレーションによる研究の概要について述べる。この中で,DNA損傷生成に関わる物理化学過程の詳細を推定する理論的アプローチと,DNA損傷と細胞応答のダイナミクスを推定する数理モデルも紹介する。

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© 2017 公益社団法人日本アイソトープ協会
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