2025 年 74 巻 1 号 p. 55-62
NORMの取扱いの実例と放射線施設等での放射性物質の管理方法を比較し,NORMの合理的な取扱方法の枠組みを考察し提案した。作業区域の考え方として,厳格な管理方針を取る管理区域ではなく,規定を設けない監視区域の考え方を取り入れ,合理的な適用例を示した。作業者とNORM自体の取扱いの枠組みについては,作業者は職業人の特徴を持つが,防護の観点では放射線に関する知識がない等の理由から,公衆として扱うべきとし,管理目標として1~5 mSv/yを提言した。