RADIOISOTOPES
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Radioisotope Renogramの臨床
南 武町田 豊平石橋 晃三木 誠
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1964 年 13 巻 5 号 p. 404-411

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抄録

RI-renogram測定にさいして重要な問題は, どのRI-renogam測定装置で施行しても, 正常腎レノグラムは, ある一定の標準曲線を示すということである。つまり, 各装置について, 等しい標準曲線が得られるよう, 適当な測定条件を定めればよい。
われわれの測定条件はシンチレーター (NaI結晶: 1inφ×1in) , 広角型コリメーター, レートメーター; 分解能25μs以下, レンジ1×104cpm, 時定数10秒, 記録紙送り速度10mm/分, 標識試薬【131】I-hippuran, 投与量4μc/10kg, 患者の姿勢通常坐位。
RI-renogram曲線の各部分の標準値を得るため, 正常腎renogram 44例を分析し, 数的にほぼ正常曲線を規定した。
正常腎および疾患を有する腎のrenogramを分析し, これを4型に分類した。この分類型は片腎者80例においてみると, PSP15分値と非常に興味ある関係を示した。また, 40例についてRPFとA点, b勾配とを比較すると, かなりの相関を示した。
RI-renogramの判定法としては現在のところ曲線の型を標準型と比較して大体の機能を知り, ついでRI-renogram判定基準の各因子について正常値と比較し, さらに反対側腎のそれらと比較して判定するのがもっとも実用的と思っている。
以上の見解を2症例について検討し, その臨床検査としてすぐれた実用性を有することを指摘した。

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