1965 年 14 巻 3 号 p. 212-217
熱中性子の吸収を利用してホウケイ酸ガラスおよびフリット中のホウ素 (B2O3) を定量した。まず, 中性子吸収分析に適当な中性子源・パラフィンおよび検出器の配置について実験的に検討した。また, 計数値の統計的変動にもとづく測定誤差について検討し, その結果σnx=2において誤差は最小になることがわかった。ここでσはホウ素に対する中性子の全衝突断面積 (10-24cm2) , nは単位体積中のホウ素原子数 (cm-3) , xは試料厚さである。測定の精度は, たとえば1.75g/cm2のブリットについてB2O3含有量が5%のとき, 10分間の計数で相対誤差±9%であった。