RADIOISOTOPES
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多孔性ガラスを使用した放射線源
津久井 一茂
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1965 年 14 巻 5 号 p. 382-389

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抄録

最近, 工業用, 医療用などにラジオアイソトープがさかんに利用されているが, このほど運搬や取扱いの軽便な放射線源を開発した。この放射線源は多孔性ガラスに放射性物質溶液をしみ込ませ, 乾燥後高温で焼結して密封線源とするもので, 得られた線源は放射性物質の変質や脱落などによる危険性がなく, またガラスの取りうるかぎりの任意の形状で任意の放射線強度のものが得られ, 作製方法が簡単である。
本法で作製した放射線源は, 放射線によるガラスの失透脆化を考えて照射用線源のようにキュリー数の多いものよりは, β線, γ線計測器用標準線源, 校正用線源, あるいは工業用, 医療用などの放射線応用機器に装填する放射線源としての利用がとくに有効である。

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© 社団法人 日本アイソトープ協会
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