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同位元素希釈定量法による微量の銅の定量
工藤 洌
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1966 年 15 巻 5 号 p. 209-214

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抄録

同位元素希釈定量法および同法の原理を併用する放射化分析法により, 微量の銅の定量を試みた。未知量Mxに比放射能既知の放射性同位元素 (放射能A, 担体量M) を加え, Mx+Mより少ない任意の量mを分離する。そのときの放射能をaとすると, Mxは次式により算出される。Mx=A/am-M.また, 放射化した試料を2分し, その一部に既知量の担体Mを加え, 両者からMxより少ない任意の量mを艦する。そのときの放射能をa, a'とすると, Mx=a'M/a-a'となり, 容易に求めることができる。種々の条件において, ジチゾンと銅との反応比について検討したところ, 銅の含有量が0.2~4.7μg (pH5の溶液) において抽出率は一定となり, 一定の比率で反応していることが確かめられた。再現性についても検討したが, 結果は満足すべきものであり, 本法により銅の定量の可能なことが示された。応用として数種の試薬および金属中の銅の定量を試み, 満足すべき結果をえた。

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