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放射能測定による岩石のU, Thの定量 (その2)
西村 進初田 甚一郎浅山 哲二
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1966 年 15 巻 6 号 p. 289-294

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抄録

岩石中の放射性元素はかならずしも放射平衡の状態にあるとは限らない。系列元素が平衡に達するのに要する時間, すなわち約106年よりも以前に固結した火成岩においても, 現在までに始端元素であるU, AcU, Thや各系列中のメンバーの逸脱・添加があれば, その岩石は放射非平衡になる。放射非平衡の岩石では第1報の方法やふつうに行なわれている放射能測定による方法ではU, Thの定量はできない。岩石のU, Thの定量に当っては, まず放射平衡・非平衡の状態を検討する必要がある。しかし, 一般の岩石の放射能は弱いのでこの検討は相当むずかしいが, 試みに後述のような方法を考えた。

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