1967 年 16 巻 12 号 p. 662-666
シンチスキャナーのコリメーターの空間特性 (等反応曲線) をそれぞれのスキャンニング条件 (コリメーターの種類, 核種別, 水中) ごとに知っておくことは重要なことであるが, その実施にはたいへん手間と時間がかかり, 実際問題としては1種類の核種につき空中における等反応曲線を用意しているのが大方の実情であろう。
われわれは線ファントムの概念を提出することによってコリメーターの性能をきわめて容易に迅速に行なえるものにしえた。線ファントムとは直線状の管に均等な放射性核種溶液を封入しておいて, これを水槽内に45°の角度に立てかけたもので, これを面スキャンニングして得られたスキャン像はそのままコリメーターの空間特性を示すことになる。