1967 年 16 巻 5 号 p. 215-221
臓器スキャンニングのためにはphoton出力ができるだけ大きく, かつ患者の被曝線量ができるだけ小さくなるような核種を用いることが理想である。短半減期核種99mTcはこの目的に適したものであるが, 親核種99Moの半減期が2.8日と短いことが普及の妨げとなっている。この点半減期118日の113Snを利用した113Sn-113mIn cowはshelf lifeが長く長期使用に耐え, 1日に2回milkingが可能で, 常時短半減期 (1.7時間) 核種113mInを使用しうるので実用上きわめて便利である。簡単な化学操作によって各種サイズの粒子を得ることが可能で, H.S.Sternらの方法による肺スキャンニング, 肝スキャンニングを追試するとともに, われわれ自身も骨髄スキャンニング用の113mIn-microcolloid (仮称) に成功した。