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肝血流指数測定時の誤差について
山崎 統四郎石川 大二赤沼 篤夫安河内 浩
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1967 年 16 巻 8 号 p. 371-376

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抄録

肝疾患々者21例につきそれぞれ肝臓上の数箇所に同時に検出器を置き, 198Au-コロイドの肝集積曲線を得て各部位での肝血流指数を算出して, その結果を比較検討した。各症例別にヘッドの位置の違いによる肝血流指数のばらつきを見るとS.D.が0.010以上のものが6例, S.D.0.006~0.009のものが3例, ほかは0.005以下であった。
また集積曲線から肝血流指数を算出する場合の主観的誤差を検討するため6本の集積曲線を18名の検査者に解析させたところ, 同じ集積曲線からでもK値はS.D.0.015~0.023程度のばらつきが認められた。
以上より肝血流指数を比較する場合小数点3桁目の比較はほとんど意味がなく, 2桁目の比較ですらその解釈には注意を要する。

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