1968 年 17 巻 10 号 p. 467-470
Purex型再処理模擬廃液に正リン酸, 亜リン酸もしくは次亜リン酸などのガラス形成剤を加え, 1100℃に加熱してリン酸ガラスを造り, そのさいのルテニウムの揮発挙動を実験的に調べた。その結果, 上記のガラス形成剤はいずれもルテニウムの揮発抑制に同じ程度の効果があり, 廃液中に含まれるルテニウムの約90%がガラス中に固定できること, および, 生成するリン酸ガラス中のP2O5含量は, ルテニウムの揮発抑制や使用するガラス形成剤の量を少なくすることなどから, 約65重量%になるよう調整するのが望ましいことが明らかにされた。