Nuclear Chicago社製Pho/Gamma IIIシンチカメラを用いて, レノグラムの描出を試みた。腹部単純X線写真により腎臓の位置を確認し, 腎下極より下方を鉛で遮へいした。この方法でレノグラムの描出は可能で, 対象は正常6, 子宮がん5, 腎尿管結石4, 腎炎2, 腎血管性高血圧症2, 尿管腫瘍1の合計20例である。正常の場合はレノグラムのみでわかるが, 腎血管期や排泄期の遅延のみられる場合には, シンチカメラレノグラムの撮影により鑑別が可能となる。レノグラムとシンチカメラレノグラムが同時に描出撮影可能であるこの方式が, 不必要なシンチカメラレノグラムを省略したり, その露出を加減することができるので好つこうである。