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セリサイトによる137Csの吸着固定について
松村 隆
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1968 年 17 巻 8 号 p. 363-367

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抄録

2: 1型粘土鉱物で, c軸の間隔が10の非膨脹型のセリサイトは廃水中から137Csを除去するのに有効であることが判明した。廃水中に500ppmのNa型セリサイトを添加すると95%の137Csが除去される。pH3~10でかなり高い除去率を示し, 2以下で急速に減少する。共存するNaまたはCaイオン濃度が1000ppmでも除去率は影響されないが, KまたはCsイオンの共存によって顕著に減少する。137Csはセリサイトの層間構造中に“固定”され, いろいろな溶離溶液で完全に溶出しない。しかし, 約20%の固定された137Csは第1級アミン類で溶出される。このことから, 吸着された137Csの80%は層間に浸入し, 20%はinterlattice edgeかexternal Planner edgeにはいるものと考える。

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