RADIOISOTOPES
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平行平板電子増倍型放射線検出器
小山 正希
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1969 年 18 巻 9 号 p. 345-349

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抄録

放射線損傷を与えたSiウエハによって, 連続ダイノード平行平板型の電子増倍器を構成し, 放射線検出器として使用する目的で, その特性を調べた。動作原理は, 放射線励起で生じた電子を, 電界のみによる2次電子の多段反射によって増倍し利得を得るものである。
Siは原子炉照射で106Ω/cm~107Ω/cmの比抵抗を得たものである。0.8cm幅, 2.5cm長, 200μ厚の材料を用いた検出器で, α, β, 低エネルギー電子線に対して, 3, 000V印加のとき109の利得を得た。検出器の漏えい電流は<10-12Aであり, パックグラウンドは動作状態において, 直接出力電圧0.5mV以上のパルスを1cph以下にし得た。

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