RADIOISOTOPES
Online ISSN : 1884-4111
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全身アクチベーションオートラジオグラフィの可能性
松岡 理鹿島 正俊上島 久正野田 豊
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1970 年 19 巻 11 号 p. 511-517

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抄録

全身オートラジオグラフィのテクニックを非放射性物質の領域にまで拡大するためのこころみとして・whole body activation autoradiographyと名づける方法が開発された。本法は動物への金属の慢性蓄積, 危険な物質の吸入投与などかなりの分野で応用が期待されるが, 共存する天然元素の放射化の影響や, 標本作製のための材料の放射化など技術的に困難な点が多い。本論文ではこれらの問題を実際にターゲット核種を投与して標本を作り, これを用いて中性子照射により本法の可能性を検討した。この結果本法はよく選ばれた材料を用い, よく検討された照射およびcoolingなどがなされれば, かなりの核種について本法を実際に応用することが可能であることが立証され, これに伴う各種の要因についての検討がなされた。

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© 社団法人 日本アイソトープ協会
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