RADIOISOTOPES
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環境中の95Zr-95Nb (第2報)
95Zr-95Nbの海水から魚網への吸着
池田 長生木村 幹倉恒 貞夫
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1971 年 20 巻 9 号 p. 433-437

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抄録

沿岸海水に放出された95Zr-95Nbの魚網に対する挙動をしらべる目的で, バッチ法により, 95Zr-95Nbの魚網への吸着率を求めた。13種類の魚網 (材質は4種類) のいずれについても, 吸着率は時間tとともに増加するが, 増加率は漸減し, 飽和曲線型となる。50hrぐらいまでは, 吸着百分率AA=ktn; n=0.20~0.71で表わされる。魚網の糸の太さ (D: デニール) と, ある時間におけるAとは, A=KD-1/2の関係を示した。材質による吸着率の大きさの順序はナイロン>クレモナ (ポリビニルアルコール) >ポリエチレン>ラックス (ポリプロピレン) であった。

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