RADIOISOTOPES
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169Yb-DTPAの試験法, 安定性および腎糸球体口過率測定への利用
加藤 貞武倉田 邦夫分林 孝夫杉沢 慶彦
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1971 年 20 巻 9 号 p. 452-456

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抄録

169Yb-DTPA (169Yb-Diethylenetriaminepentaacetic acid) の純度試験法を確立すべく薄層クロマトグラフ法およびペーパークロマトグラフ法を利用し, 展開溶媒としてアセトソー水の等量混液を用いた結果, いずれの方法でも169Yb-DTPAはRf値0.7~0.8に, 169YbCl3は原点にとどまり, これらの方法が良好な試験法であることが確認された。この物質の安定性を上記試験法により検討した結果, 製造後2か月経過後でも何らの変化もなく, この物質はきわめて安定性の高いものであった。さらに家兎に131I-iothalamateと同時投与し, それぞれを識別定量して腎糸球体ロ過率を求めた結果相関係数は0.991で, この物質が腎糸球体ロ過率の測定に利用できることが確かめられた。

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